はなしにならないはなし01

Vol.1 ハナシにならないはなし

お口の中にできる一般的な病気には、ムシ歯と歯周病があります。ムシ歯も歯周病も、歯に付いた食べ物の残りと、細菌やウィルスなどのバイ菌とが原因で起こ ります。お口の中に残った食べ物のカスが、ベトベトした状態で歯にくっついたものを、プラークと言いますが、このプラークの中でバイ菌が繁殖し、歯に悪さ をするのです。バイ菌の種類により、空気の好きなミュータンス菌(好気性菌)によってムシ歯が発生し、空気の嫌いなバイ菌(嫌気性菌)により歯周病になる わけです。それで、ムシ歯は空気の多い歯の頭の部分に発生しやすく、歯周病は空気の少ない歯の足のまわりの、骨や歯ぐきにダメージを与えるのです。いずれ にしても、バイ菌による感染症ですので、放っておくとアゴの骨が壊されて折れてしまったり、心臓や腎臓などに悪影響をもたらしたり、決してあなどれないの です。
ムシ歯や歯周病にならないためには、ミュータンス菌や嫌気性菌をすべて殺菌してしまえばいいのですが、残念ながらお口の中に常に存在するバイ菌ですので、 今のところ決め手となる方法は見つかっていません(見つかれば、歯磨きしなくてもムシ歯にならないかも?)。そこで、バイ菌が繁殖するプラークを取り除く ことが、ムシ歯や歯周病にならない一番の近道になるのです。

プラークコントロールには、ご飯を食べた後にしっかりと歯磨きすることが大事です。また、食べカスがベトベトした状態で歯にくっつきプラークとなる には、砂糖(ショ糖)が欠かせない材料ですので、砂糖の入った食べ物や飲み物をなるべく摂らないように工夫することも必要です。

ムシ歯や歯周病で「歯無し」にならないように、ごちそう様の後に、自然に歯ブラシを持てるようになるといいですネ。